年に一度の大掃除! パレットクリーン大作戦2024

去年に引き続き、この記事を書く時期がやってまいりましたw 今年こそは年明けすぐに書き始めよう! って思っていたのですが、色々ありまして今頃になってしまいました…

色々あったというのはもちろんこれのことです↓

震災から2か月になりますが、地震発生当初と比べて回数は減ったとはいえ、今も時々震度3クラスの揺れが発生するのでなかなか落ち着かないですね…

ただ、当初仮復旧ですら4月以降と言われていた水道が、予定より2か月強も前倒しで仮復旧して、さらに飲用可能にまでなったので、全国から復旧作業に駆けつけてくれている各自治体の水道局の方々には、本当感謝してもしきれないです。 毎日運転中に他県の給水車とすれ違う度に、心の中で「圧倒的感謝…!」と連呼してます。マジで。

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2023年のパレットを振り返ってみる

地震の話はこの位にして本題へ行きますね。例によって、2023年12月末のパレットの状態がこちら。

2023年末のパレット

…うーん、やはり見るに堪えないw

毎年Inktoberシーズンでゴリゴリ減るんですが、去年末の状態と比べてそれほど減ってないのは、この年のInktoberをミニ色紙サイズでやったから…というのが影響していますね。多分。

色見本2023

入れていた色はこんな感じ。

ちなみにほぼ使い切るレベルで減っていた色に関してはもともと出す量を少なめにしていたもの。ライトレッドとポッツォーリアースはほぼ同じ用途(肌)で使っていたので特に量を少なく出していましたが、最後の方になると筆をガシガシする勢いで使っていたので、もう少し多くても良かったなと。

スピナルブラウンとベルチーノバイオレットは入れて正解だった

2023年のパレットで初めて入れた色のうち、スピナルブラウン(シュミンケ)はほぼ興味本位で入れた色で、もしかしたら使わないかもしれん…と思いつつも充填しましたが、なんだかんだでまあまあ使ってましたね…!

イエローオーカーと被るかな…と思ったので、結局下塗り用途には使わなかったんですけど、ガンダムWのリリーナの様に色素薄めの茶髪を塗るのにはとても相性の良い色でした。シュミンケは茶色に強いというのはこういう事か。

ベルチーノバイオレットも、普段基本のピンクとして使うのがPV19のローズ系なので、これも最悪出番ないかも…と思ってたんですが、なんだかんだで以下略。そのまま使ったり混色して紫を作ったりかなり出番があった。なんで今まで使ってなかったんだろうね、自分。

オリーブグリーン、もしかしてなくてもいけるのでは感

その一方で、オリーブグリーンはそれほど使ってないな…ということに気がつきまして、もしかしてオリーブグリーンなくても良くね? …となりました。W&Nの18色縛り記事では推し色に入れておいて使ってないんかいって話ですが…

なので今年は思い切って外してみるか、と。

絵の具の量はもう少し少なくてもいいかもと思った

ただしライトレッドとポッツォーリアースは除く(こちらは逆に少なすぎた)

色によって使い切り寸前まで使えたものと、出しすぎて全然減らなかった色と、少なくしたけど全然減らなかった色があったりでまあ差がありすぎてしまったので。出しすぎたセピアが使っても使っても全然減らず。 orz

2024年のパレット構成を考える

前年の反省点も踏まえて、2024年のパレット構成を考える。

実際には入れなかった色がいくつかある仮配置の図

2022年のパレットとは違い全く使わなかった色はなかったので、2024年のパレットもおおよそ前年とほぼ同じ感じになっているのですが、それでもちょっと新しい色にもチャレンジしようなどと。なお今年のパレットを作るに際し、年末に新たに買い足した絵の具はひとつもないです。全て2023年11月までに買ったもののみ。

どうしても入れてみたかった色

イソインドリノン イエロー ディープ(ホルベイン)

キナクリドンゴールドを続投しようかとも思ったのですが、せっかく買って全く使わないのもな、と。キナクリドンゴールドと比べると色の深度はあまりないのですが、透明度が高く、薄めに塗っても綺麗な黄色。

単一顔料なのですがやや赤みもあるので、「イエローオーカーだとちょっと地味か…?でもカドミウムフリーイエローペールだと冷たくなるかも…」って時の黄色にいいかなと。

サップグリーン(クサカベ)

それまで使ってたホルベインのサップグリーンがとうとうなくなってしまったので、以前からずっと使ってみたかったこれを今年のサップグリーン枠に選びました。薄く塗ると、ホルベインのものよりも更にとても鮮やかな黄緑が出てくるので、個人的にはとてもコミックイラスト向きな色だと思います。

ターナーやW&Nのもいい色なんだけど、コミックイラストに使うにはやや渋いのかなと…

キナクリドンバイオレット(W&N)

JEWELシリーズとして数年前に発売された色。今回の興味本位枠です(ぉ)

PV23・ディオキサジンバイオレットや、PV19・パーマネントマゼンタとはまた違うタイプで、濃い部分は赤紫系なのに、薄く塗ると気持ち青み強めのラベンダーっぽい色が出てくるのが面白い。

PV55を使った紫色は国内メーカーではほとんど見かけませんが、海外メーカーではW&N以外にもシュミンケやダニエルスミス(キナクリドンパープル)、マイメリ(キナクリドンバイオレットレディッシュ ※12mlチューブのみの色)、レンブラント(キナクリドンパープルブルー)…などと、透明水彩界隈でよく使われているブランドで探すと結構見つかるので、決してマイナーな顔料という訳ではないようです。

トランスペアレントアンバー(シュミンケ)

シュミンケのカタログに「半不透明色のバーントアンバーとの置き換えも可能」とある透明色の茶色。

この色はシュミンケ値上げの時にスピナルブラウンやデルフトブルー等と一緒に購入したのですが、まだ一度もまともに使ってなかったので、今年はバーントアンバーをこれに置き換えて使ってみようと。バーントアンバーとその隣のセピア(マイメリ)が少し似通った色味だったのでちょうどいいかと思いました。

フレンチウルトラマリン(W&N)

ライトウェイト メタルボックスに入っていた色なのですが、粒状化色に苦手意識を感じててこれまで全く使っていませんでした。が、いつまでも苦手なままでいられないなと。それでもやっぱり不安なので、今まで使ってきた粒子の細かい方のウルトラマリンも隣に配置してますが…

これは混色を試してみたもの。分離がどのくらい影響しそうなのか読めないところはありますが、今年1年はこの色に向き合ってみようと思います。ただ半分量をハーフパンに充填したのでチューブ残量が既に虫の息です(ぉ)

入れる色を決めたらパレットを洗おう

さて入れる色を決めたところでパレットを洗いますよ。

残った絵の具を可能な限りこそげ取ってから熱湯に漬け置きして、この段階である程度まで溶かします。このあとさらに綺麗にしていくのですが、今年は重曹クリーナーもネイルリムーバーもないので、メラミンスポンジと消しゴムで地道にゴシゴシします。

洗う度にカッターで削った跡が増える…(不器用にも程がある)

去年ほど綺麗にはできてないけど、ここまで取れたらまあ及第点でしょう…!(そうとしておかないとキリがないのでw)綺麗になったところで絵の具を出していきます。

絵の具を出して、色見本作って、パレットを乾かしつつ、新しく入れた色の使い道を実際に塗りながら考えていた最中に、能登半島地震で被災しました。パレット半乾きだったし、本震で部屋全体が足の踏み場がない位物で散乱してしまったので、また作り直しかも…と諦めていたのですが、なんとか震災を乗り越えてくれました。

その震災を乗り越えた、今年のパレットの色見本がこちら。

地震で飛び散った筆洗水や飲みかけのココアの飛沫が残る生々しい状態ですが、敢えて作り直さず、このまま今年1年使おうと思います。一緒に乗り越えようぜ、って言われてる気がするので…

パレットに入れた色を簡単に紹介

黄(3色)

  1. イエローオーカー(W&N)
  2. イソインドリノンイエローディープ(ホルベイン)
  3. カドミウムフリーイエローペール(W&N)

イソインドリノンイエローディープ以外は続投。W&Nのイエローオーカーは発色も程よくて溶けやすいので好きです。でも無くなったら次はチューブではなくハーフパンを買ってみようかなぁと思ったり。

緑(3色)

  1. サップグリーン(クサカベ)
  2. ウィンザーグリーン ブルーシェード(W&N)
  3. コバルトターコイズ(ターナー海外色)

仮の段階ではプルシャングリーンを続投予定だったんですが、フレンチウルトラマリンを入れると決めた時、それ以外の粒状化色にも向き合ってみようと思って、急遽コバルトターコイズに変更。推し色企画でターナーさんから頂いた特製セットに入っていた色で、これまで粒状化に加えてコバルト系ということで特に使うのを避けていたのですが、一度くらいはガッツリ向き合ってみようと。

どこまでやれるかは未知数ですが、死に色にはならないようにはしたい…。

青・紫(8色)

  1. マンガニーズブルー ノーバ(ホルベイン)
  2. ウィンザーブルー グリーンシェード(W&N)
  3. ウルトラマリンライト(クサカベ)
  4. フレンチウルトラマリン(W&N)
  5. プルシアンブルー(ターナー)
  6. デルフトブルー(シュミンケ)
  7. パーマネントバイオレット(ホルベイン)
  8. キナクリドンバイオレット(W&N)

PB27を染み付きの少ないアントワープブルーから染み付きやすいプルシアンブルーに変更(メーカーも変更)した事と、粒子の細かい方のウルトラマリンとPV23ディオキサジンバイオレットをメーカー変更した事と前述した2色以外は全て続投ですね。キナクリドンバイオレットはやや赤みのある色なので、この色だけ赤のエリアにいます。

ターナーのプルシアンブルーはシボシボしないし発色も綺麗。

赤(4色)

  1. ベルチーノバイオレット(マイメリ)
  2. キナクリドンレッド(ホルベイン)
  3. パーマネントスカーレット(ターナー)
  4. ブラウンマダー(W&N)

W&Nのパーマネントカーマインにあたるローズレッドも良かったんですが、パーマネントローズの色味が恋しくなってしまい。今年はホルベインのキナクリドンレッドにしましたが、PV19でキナクリドンレッドという名称はややこしいなぁと思うのだった…(他のメーカーだとキナクリドンレッド=PR209なので…)

ブラウンマダー、今年は今まで使っていたターナーからW&Nに変更しているのですが、画像で見ると隣のポッツォーリアースとあまり差がわかりません…ね…

茶(6色)

  1. ポッツォーリアース(マイメリ)
  2. ライトレッド(ホルベイン)
  3. スピナルブラウン(シュミンケ)
  4. トランスペアレントアンバー(シュミンケ)
  5. キャプトモータルバイオレット(W&N)
  6. セピア(マイメリ)

キャプトモータルバイオレット、2年前にパレットに入れて一度も使わなかったので昨年は外したのですが、粒状化色と少しずつ仲良くなりたいというのが今年のパレットの裏テーマなので、一度はぶん投げてしまった色に再び向き合ってみようかと思いました。ホルベインのマースバイオレットとも迷ったんですが、敢えてこちらに。そのため、仮組みの段階で入れる予定にしていたペリレーンバイオレットをやめています。

ライトレッドはW&Nからホルベインに変更。スピナルブラウン・ポッツォーリアース・セピアは続投。

グレー・黒系(2色)

  1. インディゴ(マイメリ)
  2. ニュートラルチント(ホルベイン)

マイメリのインディゴはハーフパンで購入したのですが、天然のインディゴ顔料なので経年劣化で変な匂いがするようになった…みたいな話を聞いたので、今年で一旦使い切るか…とパンから引っ張り出しましたが、トルコアイスの如くビヨーンと伸びまくってしまい、パレットに入れるのにとても難儀しましたw そこまで青すぎないのでペインズグレーの代わりにも使えやしないか、ということで、今年は思い切ってペインズグレーを入れてないです。

ニュートラルチントはホルベインにしてみました。シュミンケも絶妙な色味だったけど、この色味も良き。

おわりに

今年はちょっと勇気をだして、今まで避けてた粒状化色を積極的に使っていこうと考えてパレットを作ったのですが、その矢先に地震で被災してしまったので、もしかしたら制作もままならなくて全然減らない事態に陥るかもしれません…(今現在ほぼ日中にしか作業できないので…)合間を見つけて月に1枚ペースでもチマチマ制作していけたらいいかな、程度にしか考えられないのが現状です。

またiMacをおちおち設置出来ない影響でスキャン作業もままならないので、サブ機に中古のモバイルワークステーションでも買おうかと割と真剣に検討してます。MacBookも考えましたが中古ですら高すぎるので…

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