今回は超久し振りにガジェットネタです…! しかしまさかWindowsマシンで記事を書く事になるとはw
大地震前後に高確率でPC/Macを買っている気がする筆者
17年前の能登半島地震の時にはWindowsデスクトップを買い替え、東日本大震災の前年に再びWindowsデスクトップを買い替え、その東日本大震災から更に2年後、当時はサブ運用としてMacBook Proを買い、熊本地震の翌年にはiMac(Late 2015)を購入してメイン環境をMacへ移行(※その後故障したので2017モデルを買い直す)。
そして今回の能登半島地震が原因でiMacを引っ張り出せなくなった為、サブ作業用としてこれから書くThinkPadを買ってしまった筆者。整備済製品を購入したMacBook Pro以外は全て中古なのですが、いくら中古で買っているとはいえ、大地震の度にPC/Mac買ってるってお前メンタル大丈夫か? って疑われるレベルですね…
余談: 震災から3ヶ月経った現在の能登
震災から3ヶ月が経過し、中能登エリア~穴水町まではライフラインだけは概ね通常に戻りつつあるかな…と感じるようにはなってきましたが、それでもまだ倒壊した建物や傾いた電柱とかはそのままな所が多いです。そして穴水から先の奥能登エリアは何もかもがまだ時が止まってる状態です。電気と通信はほぼ全域で復旧したものの、水はまだ全域では復旧していません。
それでも、今まで休業していた珠洲市内の道の駅が営業を再開したり、のと鉄道が全線で運転できるようになったりと、わずかながらも日常を取り戻すための歩みは進んでいます。時間の経過とともに話題にされなくなってきていますが、引き続き無理のない範囲で能登に支援いただけますと幸いでございます(なお観光は現段階では無理です)。
iPadだけで全てを賄うのはやはり厳しい
震災以来、記事の更新や編集作業はiPad Airで行ってきたのですが、やはりどうしても限界と感じる点が出てきてしまいまして…。画像編集にしてもやはりPC/Macの方が有利ですし、何よりもFTPが必要な作業が出来なかったりアナログイラストを取り込めない(iPhone/iPadのカメラ撮影ではどうしても環境光に左右されるので色補正が辛い)のは地味にストレスでした。
…なのでサブ機を買おうかな、という事は以前更新した記事でボソッと呟いていたりします。
とまあそんなこんなでサブ機にノートPCを用意しようと。MacBookも考えましたが、Photoshopやクリスタのライセンスを考慮して、Windowsマシンを用意することにしました。MacBookは中古でも常に高止まりしてるのと、開腹してメモリやストレージを換装する事が出来なくなっているので、なんかあっても困るなと。その点Windowsだとまだ幾分かは融通が利くので…(ただ最近のノートはオンボードメモリが主流になりつつあるっぽいですが…)
中古でノートPCを探すにあたって
Photoshopとクリスタをそこそこ快適に動かせる物を探す
最低限必要だったシステム要件は以下。
- Core i5/Ryzen 5以上 できればi7/Ryzen 7
- メモリは最低でも16GB
- グラフィックはオンボード(CPU内蔵)ではなく独立したもの
- USB type-C/Thunderbolt 3ポートがあること(※液タブの接続で使う)
このあたり。
なおストレージに関しては、Windowsの場合SSDブートはほぼデフォである事が多いので、ブートドライブに関してはそれほど考えなくても良かったのは幸いかなと。Macの場合、現行のApple Silicon搭載Macは流石にSSDがデフォになっていますが、中古かつIntel Macだと未だにHDDモデルやFusion Driveモデルが出回っているくらいには、その辺の対応が死ぬほど遅いんですよね。しかも換装したくても簡単には開腹できないのが更にイラチ。
メモリはMacだと必要十分なのですが、Windowsの場合は正直16GBでも心許ないのであくまで最低ライン。グラボはCUDAコアを利用してPhotoshopのパフォーマンスを上げたいのであればGeForce一択なのですが、メインの環境がそもそもCUDAコアの恩恵に預かれていない(※Intel入ってるiMacは2015モデルからRadeonに変わっている)ので、この辺はもうグラボさえ積んでいれば何でもヨシ! としました。…良くもないんだけども。
以上を踏まえて中古を探し、ヒットしたのがZBook(ヒューレット・パッカード)とThinkPad(Lenovo)でした。
デザイン性の高いZBookか、堅牢性に定評のあるThinkPadか
当初はデザイン的にも良く、家族が使っているというのもあってZBookにしようと思っていたのですが、CPUの世代がメイン環境のiMac(第7世代Core i5)よりも古かったり、メモリが8GBしかなかったり、そもそも外観の状態がひどかったり…という感じだった上に、条件をすべて満たしたものは中古でもそこそこ高止まりしていたので断念。そんな所に外観そこそこで条件を全て満たしてて安価だったThinkPad P52sの中古を発見、数日悩んだ末に購入。
発売当時の価格は約30万円。当時の27インチiMacの上位モデル約1台分(※吊るしで購入した場合)相当。
ThinkPadといえば、いかにも「ガチの工業系で使われてます!」的なゴツいデザインなのですが、その分堅牢性が高いことに定評のあるブランド。デザインよりも堅実性を取っている事には素直に好感が持てます。
しかしこの機種、EOSの終了日時が来年か…。それまでに保守パーツ確保しとかないとマズいかもしれん。
届きました
アナログイラスト兼用の作業スペースゆえ、周りが散らかってて非常にお見苦しい画像ですがご容赦を。キーボードに使用感がありすぎるんですが、タイピングには支障がないので今はスルー。理由は後述。
なんかマシンスペックのクセが強いですわ
感想を一言でいうとこう(マジで)。そのマシンスペックが以下。
- CPU
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Intel® Core™ i7-8650U 1.90GHz(ターボブースト時4.00GHz 4コア8スレッド)
- RAM
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16GB
- グラフィック
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オンボード+NVIDIA Quadro P500 (VRAM2GB)
- ストレージ
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M.2 SSD 512GB
CPUは第8世代なのですが基本クロック数は控えめなので、メインマシンとほぼ同じ位か、気持ち少し上かな程度。ただ気になるのがSSD。全く同じ仕様のT580でSSDを増設した人の記事(↓)によると、専用の外装ケースとケーブルで無理くりM.2 SSDを取り付けてるらしくてoh…ってなってる。
前述の記事に倣って2242サイズのSSDを取り付けて、こちらをマスター(ブート)にした方が良さそうな感じです。んで、無理くりM.2 SSDを取り付けているところを2.5インチSSDに換装してスレーブにできないかなぁ…無理やろか…と思ってたら、T580でHDDに換装してデュアルドライブにした猛者がいるじゃないか。これで勝つる。
グラボはオンボードとNVIDIA Quadro P500の二本立てなんですが、このQuadro P500の性能が割とどっちつかずみたいなレビューを見てしまってウワーッってなった…。が、まあガッツリゲームしないしいいかと。あと周辺機器は基本的にオンボ用らしくて、これを無効にしているとディスプレイや液タブを認識しなかったです。Quadroを適用させたいならばハードではなくアプリ単位でカスタムグラフィック設定をしてやらなきゃいけないっぽい。
多分10年振り位にまともにWindows触るんですが、以前からこんな仕様だったっけ…
ThinkPadのいいところ
公式が保守マニュアルを公開している
PDFで保守マニュアルを公開しています。ユーザーガイドにもパーツの交換手順が記載されています。なんなら取り付け・取り外し手順を説明している動画もあります。
これがあるということは当然ながら純正の交換用保守パーツもあるわけで、例えば前述した使用感ありすぎキーボードは、自分でパーツを取り寄せて交換することができます(ThinkPadはIBM時代からこういうシステムを取っている)。とはいえ流石にディスプレイユニットは専門の業者に任せた方がいいと思いますが…。ただ、公式ではもうほとんどの保守パーツが購入できないので、Amazon等で探すことになります。
公式以外でもパーツ交換のノウハウが見つかりやすい
最近のモデルはメモリ交換すら難しいですが、一昔前のThinkPadに限って言えば、公式で保守マニュアルが公開されている分、ある程度ユーザー側でもハード面でのカスタマイズが可能です。YouTubeでもパーツ換装動画が色々公開されていたりして、中には限界に挑戦したものまであります(公称値を超えた容量のメモリを増設してみたとか)。
なお、P52sの場合は同じ仕様のT580でのノウハウ例を参考にすると良いです。
ThinkPadのモヤるところ
USBポート数少なすぎ問題
私が買った機種には2ポートしかないので、スキャナと外部ストレージを繋いでしまうともう空きがありません。SDカードスロットがある位置にあと1ポートでもあればなあ…と思ってしまう。純正のドッキングステーションも考えたのですが、USB Type-Cが映像出力に対応していないのが致命的。液タブの接続がスマートじゃなくなってしまう事を考えると…ううむ…。板タブだったらそこまで深く考える必要ないんですけど。
そして、実は購入したThinkPad本体のプライマリーバッテリー(フロントバッテリー)が外されているんですよね。その代わりに、追加で付けられる大容量タイプのものが装着されているんですが、ドッキングステーションを使うには今現在外されているプライマリーバッテリーが必要だと思われるので、追加で出費になってしまうのが痛すぎる。
電源はType-Cじゃない方が良かったな…
せっかくType-Cが2ポート付いているのに、1つは実質ThinkPadの電源アダプタ専用なので、なんかもったいないな…って思ったのでした。電源の選択肢が増えるという点ではメリットなのだろうけど、iMacを使っているとType-Cポートが1基しかない事に不便さを感じてしまう…
しかし現行のMacの様にUSBがType-CしかなくてUSBハブが必須というパターンよりは全然マシなわけだが。
久々にWindows触ってて羨ましいと思ったもの
Adobe Frescoが使えること
本来はSurface等のタッチペン対応機種で使う事前提でWindowsに対応していると思われるのですが、実は液タブが使える環境であればFrescoを使用可能だったりします。これはマジで羨ましすぎる。Macにも欲しい。
プレイできるゲームの数が多い
何を言っているのかわからねーと思いますが、MacだとSteamであっても対応しているゲームってめちゃくちゃ少ないんですよね。それも国内のコンシューマーで発売されたゲームのPC移植版だと尚更で、今だとIntel Macは大体蹴られる事が多いです。なんならグラブルですら仮想環境下でWindowsを動かさないとプレイできません。
MSのゲームストア覗いたらMARVELvsCAPCOM INFINITYがラインナップに入っていたのですが、案の定グラボが必要条件を満たしていなかったので駄目でした。ぴえん。大人しくゲーミング機を買うのが良さそうです。
ソフトの選択肢が多い
Macと比較しても、1つの分野に特化したソフトの選択肢がとても多いのは強みです。例えば2ペイン型のFTPクライアントひとつとっても、有料無料問わず定番のソフトがいくつもあるのはやっぱり強い。Macで2ペイン型だとTransmitぐらいしかまともに使えるものがないので…。 …FileZilla? 知らない子ですね…
おわりに: PC知識に明るくない方はマネしないでね!
私は必要性に迫られて今回中古ノートを購入していますが、中古PC/Macを買うのってかなり博打です。
たとえメモリやストレージが販売業者側で新しいものに交換されていたとしても、一番の肝の部分であるマザーボードや各種チップセットが劣化していないとは限りません(※以前中古で購入したiMacがロジックボード故障でジャンクになりました)。なので、PCに明るくない方が中古品を購入するのはおすすめしません。特に安く売られているものほど、それなりの理由がありますよ。ヒンジ部分がガバガバになってるとかドット抜けがあるとかね…
やはり新品を買うのが精神衛生上一番いいですよ。お金が許すならね…!(身も蓋もない)